平時でも戦時でも、軍事行動を成功させるには、地形についての事前の情報が必要です。この情報によって、奇襲が最小に抑えられ、また、目的を達成するために部隊をより迅速かつ確実に移動させることができます。
米国陸軍工兵隊(USACE)は、軍事および民間運用を支援して、世界中の都市、山岳地帯、その他の複雑な地形の地図を作成することによって、この情報の提供を主導しています。この任務を担当するのは、工兵隊の選抜メンバーです。この機関は、生物学者、エンジニア、地質学者、水文学者、および天然資源管理者を含む約34,600人の民間人と650人の軍人で構成されています。
陸軍工兵隊の地図作成チームは、2005年のハリケーン「カトリーナ」の救援活動で重要な役割を果たしました。兵士や当局が人命救助や財産保護に当たっているときに、ニューオーリンズの図表化を支援したのです。 洪水の水位の変化、病院の状態、および問題のある地点などの動的な状況を示すには、建物、河川や海、その他の自然環境を含む地形図を絶えず作り直す必要がありました。
カトリーナでのこの仕事の中核となったのは、詳細な3D地形モデルの作成でした。これは兵士や警察にとって特に役立ちました。重要な特徴を平面にするため高さについての手掛かりがほとんどなくなる2Dの地図と比べて、3Dモデルはより多くの情報を提供します。従来、3D地形モデルは、「砂盤」、手作業で組み立てたモデル、または完成まで何週間もかかる他の方法で作成されていました。これらはもちろん扱いにくく壊れやすいものでした。カトリーナの災害では急を要したので、できあがるまで待っている余裕はありませんでした。1分1分が1人1人の命に匹敵しました。
陸軍工兵隊の米国陸軍工学研究開発センター(ERDC)は、耐久性のある3Dモデルを迅速に簡単にまた安価で作成することで、この問題に対処できると判断しました。「2005 Army Research Laboratory of the Year」に選出されたERDCは、の3Dプリンタを使用してデジタルの地理空間情報から3D地形モデルをプリントすることを決めました。
3Dプリンタは、3D地理空間データの出力装置です。これは、2Dプリンタが文書処理ソフトウェアの出力装置であるのと同様です。大きな違いは、3Dプリンタの出力が3次元モデルであることです。この技術によって、何週間も作業しなくても、他の技術では不可能だった細部まで表示された地形モデルを作成できます。の3Dプリンタの卓越したカラー機能により、土地、海や河川、建物、その他の地形特徴を正確に見分けることができます。これは、理解を促しインパクトを与える上できわめて重要です。
「土地の地勢を見るときと、特徴を示した地図の等高線を見るときとでは見え方が違います」とU.S. EDRCのTopographic Engineering Centerで上級准尉5だったJeffrey Popp氏は語ります。「3Dモデルがあれば、実際にそこにいなくても地形をイメージできます」
の3Dプリンタは、詳細な3Dカラーモデルをわずか2時間で作成できます。これは、軽量で、運びやすく、運用環境での繰り返しの使用に耐えうるモデルです。非常に詳細なモデルがあれば、ユーザーは複雑な地理空間の特徴を把握しやすくなります。また、開発が進んだ地域では特に価値があります。
の3Dプリンタは、マサチューセッツ工科大学が開発し特許を取得したパウダー-バインダ技術を採用して、デジタルデータから直接3Dマップまたはプロダクトモデルを作成します。最初に、パウダーを薄く広げます。次に、インクジェットプリントヘッドが、作成されるオブジェクトの断面にバインダをプリントします。造形部のピストンが下がって次の層の空間ができ、プロセスが繰り返されます。地図の完成時には、その周りと土台に、固まっていないパウダーがあります。これは、後で完成品からブラシで除去されます。
# # #